今回のカフスはストーレート足、研ぎエポ仕様のロジュームメッキ仕上げです。
中国工場で原型が作られ、日本で仕上げの加工がなされました。
「研ぎエポ」とか、「ロジュームメッキ」とか言われても、何のことか分かりませんよね(笑)。
カエルも初めはそうでした。
そんなカエルに、分かるように、丁寧に教えてくださったのが師匠のサイトウさんです。
研ぎエポは、人工七宝(疑似七宝)とも呼ばれる手法で、
カフスだけでなくキーボルダーなどでも使われています。
今回のカフスでは凹んでいる色部分にエポキシと言われる樹脂を入れてから(コーティングの為)、
水を付けた紙ヤスリで面一になるまで研ぎ出されています。
そしてそれからメッキをかけます。
ロジュームメッキは、大変いい感じのする高級メッキです。
(よく女性用アクセサリーで使われている。)
銀製品にもよく変色防止のためロジュームメッキを付けるそうです。
中国の工場ではできない為、仕上げのメッキは日本で行われました。
この値段で、ロジュームメッキがされているのは
お手頃に、イイモノを作りたい!というカエルの想いに付き合って下さっている
サイトウさんのおかげです。
メッキと磨きは表裏一体で、良いメッキを付けるには、良い磨きが必要になるそうです。
ですので今回は、特に念入りに磨いてもらっています。
中国の工場では通常磨かない足の部分も、サイトウさんの指示で磨いてもらったりしています。 メッキはちゃんと裏面の足にまで、つけられています。
丸いメタルの裏面は砂アラシがかけてあり、つや消しです。
カフスの側面部分は「コバ」と呼ばれます。
ストレートすぎて尖ってしまわないように、コバにも実は色々な工夫がなされています。
まず抜き型の角に0.6ミリのRを付けて、上から見たときは若干の丸みを帯びるようにされました。
そしてその後、磨きの材料を塗って「バフ」という布で磨かれます。
(「バフ」は「羽布」と書き、グラインダーの石の部分が布で出来てるものだそうです。)
コバを残さないように、できるだけ時間をかけて磨かれています。
ね、一言に「カフス」といっても、
こんな色々な工程や工夫がなされて作られているなんて、思わなかったでしょう?
すごいですよねー。
ここに載せていないような細かいこともまだまだいっぱいあるんですよ!
そんなことをひとつひとつ、教えてもらいながら、相談しながら、決めてゆきました。
今回のカフスの足はストレートなのですが(カエルはストレートタイプが好き)、
海外ではストレートタイプの取り扱いがないらしく、しかも長さが2ミリほど長くなるというので、
国産のものをわざわざ日本から送ってもらうことにしました。
2ミリというのは結構違って見えますよ。
きっと欧米人用にできているので長いのでしょうね。
文字のカラーは赤でも黄色でもどんな色でもできるということでしたが、
やはりシルバー地に映えて、スーツと併せやすいならこの色だろう、と紺と黒にしました。
サイトウさんお薦めの紺色は、パントーン289番、マリナーズの青色です。
すごく濃い紺なので、単体ではほぼ黒に見えるかもしれません。
おしゃれです。
こんな感じでこだわって作られた、シンプルなシルバーカフスです。
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